クローン病
【病名(ひらがな読み)】
(くろーんびょう)
【概要や症状の説明】
クローン病とは、消化管(小腸や大腸など)の粘膜に炎症が起き、
潰瘍(かいよう)や、びらんが生じる慢性疾患です。
クローン病の主な症状は、腹痛、下痢、下血、発熱、全身倦怠感、
体重減少、などが挙げられます。クローン病は、潰瘍性大腸炎と
似ている点が多いため、この2つの疾患をまとめて「炎症性腸疾患」と
呼ばれています。クローン病の呼び名は、米国の内科医師の
ブリル・バーナード・クローン氏(英表記:B.B.Crohn)が最初に
報告したことから。
クローン病の原因は、遺伝的要因や感染、腸管での異常な免疫反応の
ためと思われていますが、詳しい原因は解明されていません。
クローン病は主に10歳代から20歳代に最も多く発症しますが、
日本では比較的少ない疾患です。疾患者は欧米に多いことから、
欧米の食生活(脂質や動物性たんぱく質の多摂取)が
原因のひとつと考えられています。クローン病の治療のひとつとして、
食事制限が必要な場合が多く、自己管理や周囲の人たちの協力と
理解が必要です。クローン症状が安定している場合は、
通常の社会生活が可能です。クローン病は、厚生労働省の特定疾患に
指定されています。(特定疾患は、医療費の補助が受けられます。)
【初診に適した診療科】
内科(系)、外科(系)、消化器内科、消化器外科(大腸肛門科)
【初期診断/急性期治療に適した医療機関】
総合病院、大学病院
【安定期/慢性期治療に適した医療機関】
外来診療所(肛門科クリニック)、小中規模病院、総合病院、大学病院